従業員インタビュー8
Shin-Etsu Challengers
従業員インタビュー8

Shin-Etsu Challengers
技術伝承の方法論を開発し次世代のオペレーション人財を育成したい
シンテック社フリーポート工場
第2プラント監督者
D.M.
1981年、シンテック社入社。
フリーポート工場のエンジニアとして、オペレーション改善プログラム(OIP)を主導し、技術者向けの研修プログラムを確立。
最前線でオペレーション改善等に尽力
私は1981年に、テキサス州にあるシンテック社のフリーポート工場の第2プラントにおいて、プロセス技術者として採用されました。そして、シンテック社が米国最大の塩ビメーカーとなった1990年代に入ると、生産プロセスがアナログからデジタル制御に急速に移行し始め、私はその変化の中で現場を指導する立場となりました。その後、第2プラントのアシスタント・スーパーバイザーに昇格し、機器の入れ替えや新しいプロセスの導入、作業手順書の作成・更新など、オペレーションを陣頭指揮する役割を担いました。2017年には、第1プラントと第3プラントのアシスタント・スーパーバイザーとともに、フリーポート工場のオペレーション改善プログラム(OIP)プロジェクトを任されました。現在は第2プラントの管理責任者として、安全かつ効率的で信頼性の高いオペレーションを目指し、コンプライアンスの徹底はもとより、技術的な専門知識の提供、人材育成、環境対応に励んでいます。
実践力を高める技術伝承法を確立

すでにシンテック社に在籍して40年を超えましたが、特に大きな貢献ができたと思っていることは、OIP(Operations Improvement Program:業務改善プログラム)プロジェクトでの取り組みを通じて、次世代への技術伝承の方法論を確立したことです。この方法は、大まかに工場全体の機能から始まり、個々のユニットの運転、エリアの相互接続、各プロセスの操作、トラブルシューティングに至るまで一連のステップを含みます。私たちはこのステップを、レベル1 (What)、レベル2 (Why)、レベル3 (How)、レベル4(When/Where)の4つのレベルに分けて体系化しました。私たちの工場には、具体的な作業指示書であるレベル3とチェックシートとなるレベル4のドキュメントはたくさん貯まっていましたが、そもそものレベル1のドキュメントはなく、レベル2に当たるドキュメントもほとんど存在していませんでした。その状態がずっと続いていたのです。しかし、OIPプロジェクトに参画した際、これらに一貫性を持たせて体系的に整理することで、プロセスオペレーター向けのトレーニングプログラムの基礎を築くことができました。
現在の研修プログラムでは、レベル2、3、4のOJTを行う前に、レベル1の理解を深めることに重点を置いています。これは2段階の認定プログラムとして構成されており、単に「もしも」のシナリオを設定してテストするだけでなく、実際の問題解決能力を養うために、WhatとWhyに焦点を当て異常や課題を見抜けるよう指導しています。このアプローチにより、新入社員だけでなく、現職社員の実践力も大幅に向上していると感じています。
有能なオペレーター人財の育成に注力
私がシンテック社に在籍している間、フリーポート工場は、操業効率とバッチサイクル時間の短縮において驚異的な改善を遂げました。第2プラントは、原料となる塩化ビニルモノマーをパイプラインで受け入れ、タンクローリーでフリーポート工場にある他のプラントに供給する役割も担う中核プラントであり、今後も進化しリードしていかなければなりません。半面、プロセスがますます複雑化している中で、課題を解決できる知識とスキルを持った人財がより一層重要になっており、将来にわたってシンテックとともに歩んでくれる有能なオペレーション人財を一人でも多く育てることに挑戦していきます。
