信越化学グループは、事業の競争力を支える基盤として、人材の確保と定着、多様性の推進、柔軟で生産性の高い働き方の整備、そして安全と健康の確保を一体で進めています。従業員が安心して力を発揮し、長期的に成長できる環境を整えることが、安定操業と生産性向上、ひいては企業価値の向上につながると考えています。
人材の確保
当社は、長期的な視点で人材を育て、強みである技術や品質、安定供給をさらに磨き上げるために、継続して人材の確保に取り組んでいます。採用にあたっては、「自分自身でしっかり考えることができる人」を重視し、変化の大きい事業環境の中でも主体的に課題を捉え、粘り強く取り組める人材を求めています。
また、労働市場における優位性を保ち、必要な人材を継続的に確保するため、処遇や職場環境の水準を適切に見極めながら採用を継続していきます。加えて、性別、国籍、年齢、障がいの有無などにかかわらず、多様な人材に広く機会を開き、能力主義の考え方に基づく採用を進めています。
採用にあたっては、事業や職場の実態に即した人材の構成を意識し、将来の成長領域を見据えながら、必要な人材を計画的に採用、育成していきます。
当社は、人間尊重を最優先とし、性別、国籍、年齢、障がいの有無などにかかわらず、多様な人材がそれぞれの能力を発揮できる職場を目指しています。多様性は単なる属性の拡大ではなく、異なる視点や経験が、現場改善や新しい価値づくりにつながる重要な要素だと捉えています。
女性活躍の推進、障がい者が働きやすい環境整備、年齢にかかわらない活躍機会の確保などを通じて、誰もが安心して働き、成長し続けられる環境を整備しています。
当社グループの多様な人材が挑戦する姿は、従業員インタビュー「Shin-Etsu Challengers」「Our Sustainable Act」をご覧ください。
女性の活躍推進
当社グループは女性の活躍を推進するため2021年度から5年間の目標を掲げて取り組み、2026年度から、新たな2年間の目標を設定し、取り組みを開始しました。
女性の活躍推進のための2021年度からの5年間の目標
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1.
採用時の女性比率を事務系40%、技術系10%とする。
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2.
係長を含む女性の管理職者の数を2014年度比で4倍にする。
対象:信越化学の従業員と出向者
女性の活躍推進のための2026年度からの2年間の目標
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1.
採用時の女性比率を事務系40%、技術系10%とする。
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2.
係長を含む女性の管理職者の数を2025年度比で10%増にする。
女性活躍推進のための取り組み
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1.
育児と仕事の両立支援に向けた環境整備の推進
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・
両立支援のための情報提供の充実
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継続就業に資する施策の継続と拡充
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2.
女性管理職登用に向けた公正な人事評価制度運用の推進
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考課者訓練の定期開催による制度理解の浸透推進
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3.
社員の意識改革を促す学びの機会の提供
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研修を企画開催し、女性活躍に対する社員の意識改革を進める
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女性技術者座談会
技術分野における女性社員の活躍推進と人的資本の強化を目的に、2025年11月、技術系女性社員交流会を開催しました。研究所、製造部門、本社部門など複数の部門から参加者が集まり、業務紹介や技術課題、キャリア形成などに関するディスカッションを行い、部門横断のネットワークの構築が進みました。参加者間では、業務プロセスや技術領域の違いへの理解が深まる一方、共通する課題や女性技術者ならではのキャリア視点に基づく意見も多く寄せられました。これらの声は、今後の採用および定着・活躍に向けた施策へ反映していきます。
直江津電子工業でNi-fulゴールド認定を取得
直江津電子工業は、「新潟県多様で柔軟な働き方・女性活躍実践企業認定制度Ni-ful(ニーフル)」において、ゴールド認定企業として認定されました。Ni-fulは、働きやすさや女性活躍の取り組みを評価する制度であり、ゴールド認定は、基準を幅広く高い水準で満たしている企業に与えられるものです。
同社は、女性活躍推進プロジェクト「N✦えるみん」の活動を通じて女性活躍推進に積極的に取り組んでいます。「N✦えるみん」では、女性従業員の座談会を通じて意見や要望を集め、会社への提案につなげるなど、従業員が働きやすいと感じられる職場づくりを目指して活動しています。同社はすでに国の「えるぼし認定」を取得していますが、今回のNi-fulゴールド認定は、育児休業の取得促進や柔軟な働き方の導入に加え、「N✦えるみん」の活動が評価されたものです。
関連情報
障がい者が働きやすい職場づくり
障がいの有無にかかわらず、活躍することができる職場づくりを進めています。当社の障がい者雇用率は、2026年3月時点では2.71%となり、法定雇用率を上回り、雇用促進に継続的に取り組んでいます。本社では障がいの程度や状況に応じた就業時間や就業場所の設定などフレキシブルに対応し、雇用機会の最大化を図っています。工場では、障がいがある場合にも安全かつ安心して就業していただけるように、施設設備面などハード面と防災訓練などを含むソフト面の両面から環境整備を進めています。
年齢にかかわりなく活躍できる環境づくり
当社は信越化学労働組合と協議を重ね、2019年4⽉から大手の化学業界では初めて、定年年齢を60歳から65歳に引き上げました。また、人事評価に基づいた昇給や昇格も実施されます。60歳以降の雇用環境も整えることで、製造現場の熟練者が技術や経験を生かし、次世代に受け継いでいくことが可能になります。
ワークライフバランス推進のための取り組み
当社は、従業員の雇用の安定を第一に考え、安心して仕事に打ち込めることが良い成果につながると考えています。そのため、労働時間の適切な管理や有給休暇を取得しやすい環境づくりに加え、結婚や出産、育児、介護、病気の治療など、人生のさまざまな局面に柔軟に対応できる制度を整えています。
また、働き方の多様化に対応するため、フレックスタイム制や在宅勤務など、生産性の向上にもつながる柔軟な働き方の選択肢を整備し、業務特性に応じた活用を進めます。
労働時間の適切な管理
当社グループは労働時間管理の意識を高め、長時間労働を是正し、生産性の高い職場づくりを目指しています。そのために、工場の出入口に設置されているセキュリティーゲートを通過する際はICカードを使用することや、パソコンのログなどで正確な勤務時間を把握する仕組みを積極的に導入しています。また、フレックスタイム制や在宅勤務の運用など、柔軟で生産性の高い働き方を可能にする制度や環境を整備しています。
年次有給休暇
当社では、有給休暇について、取得計画表の運用や取得奨励など事業場、職場ごとの取り組みを基本とし、きめ細かな実績管理により、全体で8割程度の取得率を維持しています。特に連続操業が不可欠な化学品製造を行う当社では、年末年始を含め年間を通じて現場を支える交代勤務者がいますが、相互に協力し合う文化が醸成されており、高い取得率を達成しています。従業員が高い意識のもと協力して現場を支え、安全、安定操業を堅持しています。
育児支援
信越化学グループは従業員の出産と育児を支援しています。当社は、出産や育児に関わる制度や手続きをまとめた「出産・育児ガイドブック」を発行し、制度を利用しやすい環境づくりに努めてきました。その結果、当社で子どもが満3歳になるまで取得可能としている育児休業制度について、2年連続で男性の平均取得率が80%を超えるなど多くの従業員に利用されています。また、配偶者の出産時には有給休暇を5日間付与しています。1日2時間まで勤務時間を短縮する短時間勤務制度は、子どもが小学校を卒業するまで利用することができます。さらに、在宅勤務制度の活用も推進しています。なお、海外グループ会社では現地の法令に従って育児を支援しています。
育児支援のための主な制度(信越化学)
※12017年10月より、条件を満たした場合は最長2歳になりました。
育児休業制度利用者数※2
(人)
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 男性 | 女性 | 男性 | 女性 | 男性 | 女性 | |
| 連結 | 283 | 196 | 351 | 217 | 339 | 178 |
| 国内 | 114 | 29 | 160 | 29 | 142 | 29 |
| 海外 | 169 | 167 | 191 | 188 | 197 | 149 |
※2育児休業期間は各国の法律に従っているため、国によって異なります。
育児休業取得率
(%)
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 男性 | 女性 | 男性 | 女性 | 男性 | 女性 | |
| 信越化学の従業員 および出向者 |
87.7 | 100 | 96.2 | 100 | 88.1 | 100 |
関連情報
介護支援
当社グループでは介護をしながら働く従業員のために、下表のような介護支援制度を設け、介護をしながら仕事を続けていくことができる環境を作っています。下表の制度のほかにも、親の介護を理由に別居状態となっている従業員に対して月に一度帰省旅費を支給するなど、個々の事情に可能な限り寄り添った制度と運用で介護に向き合う従業員を支えています。
また、当社では介護に関わる会社の制度や介護保険制度の説明などを一冊にまとめた「介護ガイドブック」を発行しています。さらに、2014年度より「健康管理・介護サポート」サービスの提供を始め、社外の専門家による相談窓口を設置しました。
介護支援のための主な制度(信越化学)
介護休業取得者数
(人)
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|
| 信越化学および国内連結会社 | 2 | 4 | 3 |
キャリア支援
新幹線通勤制度
1989年から導入していた新幹線通勤制度を2023年に拡充し、工場がある地区への通勤にも新幹線を利用できるようになりました。従来までは、工場地区から本社地区への通勤にのみ新幹線を利用できましたが、制度の適用範囲が拡大されました。共働き世帯が増加する中、夫婦が別居や離職することなくキャリアを継続しながら、勤務することが可能になりました。
配偶者海外赴任帯同休職制度
2023年から当社グループでは配偶者海外赴任帯同休職制度を導入しました。海外赴任をする配偶者に帯同する場合に、最長3年間休職できる制度です。当社グループで築いてきたキャリアを継続するとともに、帯同中の海外生活におけるさまざまな経験や海外で得られた新たな視野や価値観を、帰国後のキャリア形成につなげることができます。
退職者登録制度(リターン雇用制度)
配偶者海外赴任帯同休職制度に加え、同じく2023年から退職者登録制度(リターン雇用制度)を導入し、多様なキャリアデザインの要請に対応できる体制を整備しました。当社のリターン雇用制度は、出産や育児、介護、配偶者の転勤、病気やけがなどの家庭の事情などで退職せざるを得なくなった社員を再雇用する制度で、退職から最大10年を再雇用対象としています。
福利厚生
積立年休制度
当社グループでは就業規則に基づき付与されている年次有給休暇が失効した場合に、一定の日数を積立年休として取り扱っています。積立年休は、家族の介護や私傷病、地域災害ボランティア活動、臓器や骨髄移植のドナーとなる時などに使用することができます。
従業員のホットライン
当社グループでは仕事の悩みなどを相談できる窓⼝として、社外の専⾨カウンセラーが対応する「ダイヤルShin-Etsu」を設けています。匿名、秘密厳守で相談を受け付けていますが、相談者の希望があればカウンセラーから⼈事部⾨へ連絡を取り、対応を検討することも可能です。
従業員持株会制度
従業員の中長期的な財産形成の一助とすることを目的として、1979年に発足しました。従業員が給料および賞与の天引きの形式で株式の購入資金を拠出し、従業員持株会が定期的、継続的、計画的に当社株式を購入、その株式の配当を株式購入に再投資しています。従業員持株会によって、より多くの従業員が経営への参画意識を高め、株主の皆さまと中長期的な企業価値向上への意識を共有することにつながっています。
その他の制度
当社グループではそのほかにも、財形貯蓄制度、さらに結婚や出産、急な家族の⼊院などを⽀援するための共済会を設けています。
福利厚生施設
寮/社宅
通勤可能な地域外に自宅がある当社グループ従業員のために、当社本社および各工場の周辺に寮や社宅があります。
保養所
神奈川県、静岡県、福島県、新潟県に直営保養所があります。当社グループの従業員がこれらの保養所を利用する場合は、家族や友人も利用することができます。さらに、社外の保養所とも提携し、利用者には補助金が支給されます。
健康経営
当社グループは、一人一人が心身ともに健康でいることで、職場全体の雰囲気や生産性の向上につながるという考えのもと、快適で安全な職場づくりに取り組んでいます。
詳細は、「労働安全衛生/保安防災」をご覧ください。
関連情報
労働安全衛生
当社は安全を事業経営の大前提と捉えており、引き続き労働安全衛生と保安防災の水準を向上させ、当社グループで働く人の安全と健康、安定操業を確かなものとするための取り組みを推進していきます。
詳細は、「労働安全衛生/保安防災」をご覧ください。
関連情報
※「人材基盤」での信越化学グループの対象は、信越化学の従業員と出向者です。
