従業員インタビュー2

Interview 02

全ての従業員が環境負荷低減に
貢献する仕組みを構築

シンエツ シリコーンズ オブ アメリカ社
環境・規制スペシャリスト
B.C.

2017年にシンエツ シリコーンズ オブ アメリカ社(以下、SESA)に入社。
検査グループの技術者を経て、現在は環境・規制対応の専門家として従事。

廃棄物リサイクルや汚染防止に注力

SESAでは、廃棄物や大気、水質汚染の削減に関するプロジェクトを数多く進めています。

例えば、米国資源保全回復法に従い、危険物が入っていたバケツやドラム缶を3回洗浄し、バケツやドラム缶を廃棄せずに再利用できるようにする洗浄ステーションを設置しています。加えて、廃棄物となっていたシリコーンの一部をリサイクルするために、外部パートナーとの連携を開始しました。また、溶剤が染み込んだ拭き取り用シートを適切に管理することで、このシートは米国環境保護庁の有害廃棄物規制の対象から除外されました。これにより、処理費用などが抑えられ、大幅なコスト削減も実現しています。

大気汚染防止については、フロロシリコーンゴム生産の反応器内で中和剤に使用していた酢酸をCO2に置き換え、揮発性有機化合物の除去に貢献 しています。また、雨水汚染を防止、軽減するため、新しいセメント製の側溝排水管を設置するなど、排水エリアの改修も実施しています。その他、変圧器をオイルバリアで囲み、さらに敷地周辺に蓄積したオイルを高圧洗浄することで、オイルの雨水排水溝への浸出を防いでいます。

SESAは環境パフォーマンスにおいて卓越した存在

SESAは、2025年4月に全ての製造拠点でISO14001規格の認証を取得しました。これまで法定以上の環境負荷低減活動を実施しており、2023年にオハイオ州の環境保護庁より表彰されるなど、米国環境保護庁からも高い評価を得ています。

SESAは優先事項として従業員研修を毎月実施していますが、その中に環境保護活動も組み込んでいます。従業員が環境保護について理解すればするほど、自分事として深く考えるようになるからです。請負業者にも環境保護研修を毎年行っています。また、環境保護のトピックや清掃活動のお知らせを、施設内のデジタル掲示板にアップロードしています。さらに従業員からの環境貢献提案に対する報奨制度もあり、SESAは全従業員が環境パフォーマンスの向上に関わる仕組みを備えています。

アメリカでは環境に関するさまざまな問題やテーマが提起され、特に新政権が誕生すると規制も見直されます。私たちは外部団体であるthe Society for Chemical Hazard Communication や the Summit County Safety Councilの会合に参加し、また、関連誌やニュースレターに目を通すなどして常に変化を把握し、連邦、州、地域の全ての要望に応えるように努めています。

2050年までにカーボンニュートラルの達成を目指す

SESAは持続的に成長し、生産量を拡大しているため、より多くの資源を必要としています。そこで、サプライヤーへのアンケート調査などを行い、倫理的に正しく調達していることを確認しています。さらに、2050年までにカーボンニュートラルの達成を目指し、段階的に新しい設備に入れ替え、よりクリーンで効率的なプロセスを実現しています。

SESAはサステナビリティが企業文化として根付いています。経営層から従業員までサステナビリティの取り組みに何らかの貢献をし、カーボンニュートラルに対しても一歩一歩実現に近づいています。