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シムコア社 金属珪素の生産能力を倍増
2009.10.09
信越化学の100%子会社であるオーストラリアのシムコア社は、西オーストラリア州にある金属珪素の製造工場の生産能力を倍増する計画を決定した。
現在のシムコアの生産能力は32,000トン/年。第一期増設では、能力を年間16,000トン増やし、合計48,000トン/年とする。第一期増設にかかる投資額は80億円で、完成は2011年末を予定している。
第二期増設では更に年間16,000トン増やし、2013年末までに合計64,000トン/年の能力に引き上げる予定。
増設の目的は資源の確保。信越化学は、将来の原料の需給の変化と価格の変動への対応力を高めるために、主要製品の原料調達に関して、素原料に遡っての生産など、事業基盤の強化を進めている。
金属珪素は、信越化学の主要製品である半導体シリコン、シリコーン樹脂、合成石英の主原料。また、世界的に普及が期待されている太陽電池の主原料としても利用されるため、金属珪素の需要は堅調な伸びが予想されている。
西オーストラリア州には良質の硅石が豊富にあり、シムコアは優良鉱区で50年間の採掘権を保有している。更に、シムコアは還元剤である木炭も自製しながら、高品質の金属珪素を製造している。世界の半導体シリコンメーカーで、硅石の採掘を行い金属珪素の生産まで遡り行っている会社は信越化学以外にはない。
1996年、信越化学は経営難に陥っていたシムコア社の全株式を約60億円で買収。金川社長の指揮のもとで推し進めた経営改革の成果により、買収後の初年度から黒字に転換。買収後13年間、毎年利益を上げている。今回の増設は全てシムコアの自己資金で行う。
シムコア社の概要
本社工場: | オーストラリア 西オーストラリア州 ケマートン工業団地 |
(西オーストラリア州の州都パースの南 180Km) | |
敷地面積: | 400エーカー(160万平方メートル) |
硅石鉱山: | パースの北 200Km |
工場設備: | 電気炉2基、製材所、木炭製造設備 |
生産能力: | 年産 32,000トン |
歴 史: | 89年12月 操業開始 |
96年2月 信越化学がドイツ銀行から買収。信越化学の 100% 子会社に | |
社 長: | Ervin E. Schroeder (シンテック社製造担当副社長) |
以 上
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- 信越化学工業(株) 広報部 小石川
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