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信越化学、福井県に先端フォトマスクブランクスの新工場を建設


2015.06.18

信越化学工業株式会社(本社:東京、社長:森俊三)は、フォトマスクブランクス事業の拡大を目指し、新たに福井県越前市に工場を建設する。工場用地は取得しており、2016年末までの完成および稼働開始を目指す。投資金額は約70億円を見込む。

今回の新工場建設の目的の一つは、急拡大している最先端のフォトマスクブランクスの需要を着実に取り込んでいくこと。さらに生産拠点を分散化する。

信越化学はフォトマスクブランクスを2009年に事業化し、直江津工場(新潟県)で生産を開始。以来、同工場で生産拡大を続けている。天災などが発生しても顧客への供給責任を果たすために、2つの生産拠点を持つことでリスクの分散を図る。

新工場の建設により、信越化学のフォトマスクブランクスの生産能力は現在の2割増えるが、現在の生産能力の倍増を目指す。

半導体の製造工程で、シリコンウエハーの上に回路を描画する際にフォトマスクが回路の原版として使われる。フォトマスクの材料となるのがフォトマスクブランクス。

信越化学では従来より、半導体の製造工程で用いられるさまざまな材料の研究開発に注力してきた。その代表例が感光性の樹脂であるフォトレジストで、集積回路をウエハーに焼き付ける露光工程で使われている。フォトマスクブランクスも、半導体製造に欠かせない材料として研究開発から製品化した一つ。その後もさらに需要家のニーズに合った最先端のフォトマスクブランクスの開発を進めてきた。その結果、高精度の微細加工が実現できるフォトマスクブランクスの開発に成功。信越化学のこの最先端のフォトマスクブランクスが、世界の標準品として認められている。

半導体デバイスの生産量の増加や微細化の進展により、フォトマスクブランクスの需要は増加している。信越化学は、今回の新工場の建設によりフォトマスクブランクスの需要の伸びをとらえ、事業を更に伸ばしていく。

以 上

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