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シリコーン剥離剤に用いる白金の使用量を約2分の1に低減


2020.05.27

 信越化学工業株式会社(本社:東京、社長:斉藤恭彦、以下信越化学)は、このたび「低白金反応硬化技術」を開発し、その技術をシリコーン剥離剤に導入して製品化を進めています。

 シリコーン剥離剤は、一般的に白金系の硬化触媒を使用していますが、白金は高価な希少金属で資源の枯渇問題などから、使用量の低減が求められていました。

 新たに開発した「低白金反応硬化技術」は、シリコーンに高い反応性を示す構造を導入することにより、白金の使用量を従来の約2分の1にして硬化させることができます。これにより、省資源化に寄与するとともに、顧客からの様々な要望にも応えられるものと期待しています。すでに試作品の出荷を開始し、良好な評価を得ています。

 シリコーン剥離剤は、紙やフィルムなどの基材にコーティングすることにより、粘着剤に対する剥離性(離型性)を付与することができます。主な用途は、シール、ラベル、粘着テープなどの剥離紙、剥離フィルム、工程用離型紙などで、幅広い用途に使用されています。

 信越化学は、優れた品質と技術力、そしてきめ細かな対応で、今後も多様化する市場のニーズに応えてまいります。

以上

■参考資料

タック紙(粘着紙)の基本構成

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