1973年の創業から半世紀を迎えた米国シンテック社。
塩ビという汎用品(コモディティ)の世界で、創業時米国第13位から世界第1位になりました。その成長の軌跡を紹介します。

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シンテック社の成長の軌跡 1973-2024











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1973年
米国テキサス州で創業
1973年7月に当時の米国最大の塩ビパイプメーカー、ロビンテック社と信越化学の合弁会社として創業。
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1974年
フリーポート工場、操業開始
1974年10月、テキサス州フリーポートで生産能力10万トンで操業開始。
米国内の塩ビメーカー21社中13位の規模。 -
1976年
信越化学100%子会社に
1976年7月、シンテックは信越化学の100%子会社に。
1978年にシンテックの社長となった金川千尋は「フル生産、全量販売」という経営方針を実践。
品質の優れた製品の安定供給と顧客開拓を両輪に事業を拡大。 -
1990年
米国ナンバーワンの塩ビメーカーに
年間生産能力は90万トンに。
シンテックの米国内シェアは20%に迫り、米国最大の塩ビメーカーに。 -
2000年
ルイジアナ州アディスで操業開始
生産能力を拡大するとともに、製品の安定供給体制も拡充。
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2001年
生産能力、世界ナンバーワンに
2001年アディス工場第2期工事を完了し、シンテック社の年間生産能力は200万トンを突破。
世界最大の塩ビメーカーに。 -
2008年
ルイジアナ州プラケマインで
「電解~塩ビモノマー~塩ビ樹脂」の一貫生産、スタート2008年にプラケマイン第1工場第一期工事が完了。
塩の電気分解から塩ビモノマー(塩ビの中間原料)までの生産工程も加わり、
その副産物「か性ソーダ」もラインナップに。 -
2020年
「エチレン工場」操業開始
塩素とともに、塩ビの原料となるエチレンの自社生産も目指し、プラケマインに年間生産能力50万トンの新工場が完成。日本企業の米国内でのエチレン生産は初。シンテック社は塩ビ原料の、塩素とエチレンからの自社内生産体制が確立。
原料からの一貫生産体制の構築により、顧客への製品供給をよりいっそう安定的かつ柔軟に行うことが可能に。塩素の出発原料となる岩塩、エチレンの出発原料となる天然ガスを豊富に産する米国の地の利を活かした一貫生産を推進。
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2024年
ルイジアナ州プラケマインで新工場の稼働を開始
2021年に続いて、2024年末にプラケマインで塩ビ年産40万トンの新工場が稼働。
シンテック社の年間生産能力は364万トンに。
2原料からの一貫生産体制
世界の塩ビ需要に対応するためには、長期安定的な原料確保が不可欠であるため、原料からの一貫生産体制を強化しています。
