信越スカイワードシステムズ株式会社

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Project Story 02
~信越化学グループ全社の働き方改革実現に向けて~
RPAの力で
あらゆる業務効率化ニーズに応えていく
Project 02
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Project Story
本社 システム第一部
T.S.
2022年キャリア採用
理工学部 応用情報工学科

働き方の未来を変える挑戦の始まり

深夜にシステムから届いた1通のメール。そこには、翌朝までに、添付されたファイルへのタスク完了が要求されている。しかし次の日、出社すると作業はすでに完了され、普段と変わらず業務が始まる――。
PC上で日常的に行う業務を、このように人間に代わって自動実行する技術がRPA(Robotic Process Automation)だ。信越化学では現在、20以上の部署で120を超える定型業務が自動化されている。
信越化学のRPAへの取り組みのきっかけは2017年頃に遡る。働き方改革が推進されRPAが広まり始めた当時、業務効率化の手段として信越化学もいち早く着目し、活用を進める計画が立ち上がった。Sを含む限られたメンバーが集められ、まずはRPAの情報取集が始まった。「RPAにはプログラミング経験がなくても開発できる製品もあります。ですが今後、高度な操作をさせたり保守運用をしていくことを見据えるとIT知識は必須となるため、開発は信越スカイワードシステムズが主導で進めることになったのです」。
トライアルと比較検証を重ね、Sのチームはついに信越化学のシステムに適したRPA製品にたどり着く。次は実務への導入だ。今では信越化学グループ全体を巻き込むまでになったRPAプロジェクトが始まった瞬間だった。

困難の先に見つけた、RPAの可能性

RPAを活用する際、基本は人の手で行っている業務が対象となる。だが、手動での運用経験がない作業に対するRPA化の依頼により、Sは新たな困難に直面する。
それは「誕生日の社員へEカードメールを送付する」というシンプルな業務にも関わらず、年200時間以上も割かれているその膨大な作業時間を削減するという依頼だった。
これまでのRPA開発は、手作業時に発生していた課題は解決済みであることが前提だ。今回はその基礎がないため、手作業時に発生し得る課題を想定し、RPAの構築段階ですべてを解決しなければならない。「社内に個人情報のデータベースがなく、まず複数のデータを連結させるシステムが必要であることがわかりました。また、うるう年などの特殊な対応も多く、作業を進めるうち様々な細かい課題が発生しました」。
確認と調整を繰り返し稼働へと漕ぎつけたこのプロジェクトは、Sにとって大きな自信となった。「毎日何千という社員データから該当者を検索し、メールを作り送るという手間を削減できたことはもちろん、これまで別のシステムと組み合わせて実現していたことまでRPAだけで完結できたこの経験で、RPAの可能性はまだ広がっていると実感できました」。

真の効率化。その最適解を求めて

導入時は社内での認知度も低い技術だったが、信越化学本社から直江津工場、群馬事業所、信越半導体へと着実に実績を積み重ね、現在では各所の工場から自動化を希望する業務が増えつつある。その展開にともない各地区を担当している当社のメンバーも徐々に参画し、今では大きなプロジェクトへと成長を遂げた。
RPAはPC上で操作できることはほぼ自動化できるため、多くのシーンで頼りになる存在だ。だがSはRPAを通して様々な業務に関わったからこそ、あくまでも手段のひとつだと改めて気づいた。「メールを送付する業務であれば、まず専門ツールを探してみる。データを整理する業務であれば元となるデータづくりを見直す。それらを検討せずに初めからRPAでの解決策に固執することにもリスクがあると考えるようになりました」。だからこそ、あらゆる技術情報を進んで取り入れたいとSは言う。「RPA以外の選択肢も増やすことでより効率的な改善方法を提案していきたいと思っています」。そうして培った知見を活かしこれからも、社員とグループ全体にとって最適な効率化とは何かを考え、目指し続けていく。