ダイバーシティ
女性のキャリアパス
入社してから約4年間、品質保証部・分析技術課で分析業務に従事しました。私が担当していたのは、製造部門で出た製造工程の異常品の分析や、品質管理のために新たに導入する分析法の検討用データ取り、フェロモン製剤の農薬登録用の分析などです。
大学では「表面プラズモン共鳴法を用いた抗体認識反応の評価」というテーマで研究を行っていましたが、一般的な分析機器は取り扱っていませんでした。入社してから、大学の研究過程で学んだ知識や考え方などを間接的に活かしながら、少しずつ業務に慣れていったように思います。
2011年からは、合成技術研究所のファイングループに所属しています。業務は、農業分野における昆虫フェロモンを使用した害虫防除製品の開発です。
当初はフェロモン製剤の販売等に必要な農薬登録関連の業務に携わりながら、フェロモン製剤の分析や農薬登録に関する基礎を学びました。その後、少しずつフェロモン製剤開発業務が加わり、また圃場試験にも参加するようになります。研究室での製剤の設計から試作、そして圃場での設置や農作物の被害調査を経験し、当部門の製品開発にかかわる一連の流れを習得しました。
特に印象深いのは、ヨーロッパ向けブドウ害虫用製剤の開発プロジェクトです。製品開発や圃場試験への関心を口にしていたところ、参加の機会をいただきました。販売代理店との打合せや、そのなかで行った開発品に関するプレゼンテーションなど、当初は大変と感じることも多くありましたが、意見交換によって当社の製剤への理解が一段と深まりました。また、圃場試験で現地を訪れた際には、製剤設置作業を経験したり、ブドウ圃場だけでなく様々な作物の圃場を目にしたりしたことで、剤型開発(製品形態の開発)に対する自身の関心が高まり、現在の剤型開発業務に繋がっています。
これからの目標は、新しい形状のフェロモン製剤の開発に挑戦し、新たな市場に当社製品を展開することです。そのために、これからも現場に足を運び、生の声を開発に生かしていきたいと考えています。そしていつかチャンスがあれば海外の拠点で働いてみたいと考えています。