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経営方針


アニュアルレポート2018より

会長メッセージ

代表取締役会長 金川 千尋
代表取締役会長
金川 千尋

企業価値の最大化に向けて
既存事業のさらなる強化と新規事業の育成に努め
安定成長を実現できる
利益構造の構築をめざしています。

 

2018年3月期の業績をご報告申し上げます。私たちは、日々のたゆまぬ経営努力の結果、8期連続の増益を過去最高益で達成することができました。この最高益更新に大きく寄与しましたのは、アメリカのシンテック社でございます。また、半導体シリコン事業が旺盛な需要を的確にとらえることで業績を大きく伸ばし、シリコーン事業が全世界での拡販に注力して業績を伸長させました。

 

私どもは、経営努力の成果を正当に株主の皆さまに還元することを基本方針としており、当期の年間配当金は前期に比べ、20円増の一株当たり140円といたしました。これにより3年連続の増配となります。

 

当社グループでは、企業価値の最大化に向けて、あらゆる経営努力を払っております。中でも利益額の成長を最も重視しております。現在、世界経済は大きな環境変化の中にあり、ますます不透明感が高まっています。このような環境下で、安定した成長を継続していくために、既存の事業をさらに強くし、特定の事業に過度に依存しない利益構造の構築をめざしています。

 

私たちは、主力事業として「塩化ビニル(塩ビ)」「半導体シリコン」そして「シリコーン」に注力しております。各事業は当社グループの成長の柱であり、それぞれ異なる市場において当社の強みを発揮しております。しかしながら、今後いっそうの成長を図る上で、各事業のさらなる強化が必要です。そのために、迅速な意思決定、積極的な設備投資、リスク分散といった基本姿勢を堅持しながら、経営に取り組んでいます。

 

塩ビは汎用樹脂であり、収益性の面で差別化することが難しいと考えられています。しかし、当社グループのシンテックは、業界一の収益力と安定した利益成長を実現しています。これは、長年にわたって製造設備の革新、フル生産と全量販売、きわめて合理的で簡素な組織の構築、納期遵守、市場動向を見据えた積極的な増設などの経営努力を継続的に重ねてきた結果でございます。シンテックでは、現在、塩ビの主原料の一つであるエチレンを生産する工場の建設を進めております。これにより、塩ビの原料からの一貫生産体制がより強固なものとなり、世界最大の塩ビメーカーとしての地位をさらに強化することができます。この事例からもわかりますように、当社グループでは、既存事業をさらに強くすることで、安定した収益力の向上に努めています。

 

また、将来にわたって成長力を確保していくには、既存事業の強化とともに、新規事業の育成が不可欠です。私たちが持つ経営資源を有効に活用しながら新規事業を育成していくことが大切であり、それゆえ、既存事業を通じて培ってきた技術や知見が活かせる分野に特化して新規製品の開発を進め、その事業化に力を注いでおります。

 

このような経営努力の積み重ねにより、私たちはこれからもあらゆる事業分野において、より高い目標を掲げ、それぞれの事業で世界のナンバーワンをめざしてまいります。また、バランスのとれた事業ポートフォリオを構築して、会社全体で継続的な成長を実現して企業価値の最大化を図ってまいります。

 

皆さまには、当社グループの事業および経営につきまして、今後ともご理解いただき、なお一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

代表取締役会長 金川 千尋
代表取締役会長 金川 千尋

 

 

社長メッセージ

代表取締役社長 斉藤恭彦
代表取締役社長
斉藤 恭彦

お客さまのニーズに真摯に対応し
最高益を更新することができました。
今後もあらゆる事業活動の改善と革新を
通じて社会の発展に寄与してまいります。

 

昨年、利益水準を過去最高益(2008年3月期)の約80%にまで回復させ、2018年度はこれを受け最高益更新に向けたさまざまな戦略を実行に移すとともに、事業環境の変化に応じて可能な限りの対策を施していますことをお伝えしました。ここに最高益更新をご報告できますことを、たいへん嬉しく思います。

 

当期の売上高は、現地通貨では、対前期比13.5%(円換算すると16.5%)増加し、すべての事業セグメントで増収増益を達成しました。

 

当社グループでは、あらゆる事業活動を通じてお客さまのニーズにお応えすることにたえず取り組んでいます。製品の価格設定に際しては、お客さまに提供する製品の価値をより適正に価格に反映させるべく努めております。これらの取り組みが奏効し、全社および各事業セグメントにおいて2桁の増益を達成することができました。営業利益は前期比41.2%増の3,368億円、税引前利益は前期比40.5%増の3,403億円、また当期純利益は前期比51.3%増の2,662億円となりました。また、2010年3月期以降の累積利益成長は、税引前利益で見た場合、2,133億円(税引後利益では1,824億円)となり、年平均の成長率は13.1%(税引後利益では15.5%)に達しています。

 

投下資本利益率(ROIC)は、4.2%増の18.2%に、自己資本利益率(ROE)は、3.4%増の11.9%にそれぞれ高めることができました。年間配当金は、20円増配の一株当たり140円にいたしました。また、2018年5月には発行済み株式数の1%に相当する自己株式を消却しました。当期と2008年3月期とのセグメント別利益比較は次の通りです。

 

セグメント別営業利益と構成比
セグメント 2018年3月期 2008年3月期
塩ビ・化成品事業 932億円 27.7 339億円 11.8
半導体シリコン事業 929億円 27.6 1,413億円 49.2
シリコーン事業 519億円 15.4 374億円 13.0
電子・機能材料事業 616億円 18.3 407億円 14.2
機能性化学品事業 257億円 7.6 174億円 6.1
加工・商事・技術サービス事業 114億円 3.4 166億円 5.8
合計 3,368億円 100.0 2,871億円 100.0

(注)2011年3月期にセグメント区分を変更しており、上記の2008年3月期の金額は現行のセグメントに合わせて組み替えたものです。

 

当社グループの収益構成は、以前にも増してバランスのとれたものとなっています。当期の成果を踏まえ、さらなる増益につなげるべく取り組んでいます。これは容易なことではありませんが、達成にむけて挑戦しているところです。

 

現在、当社グループは世界中の生産拠点において、「安全と品質」を最優先としながら高稼働の操業を続けています。グループ全体で20,000人の意欲と熱意溢れる仲間が世界の各拠点で日々の業務に取り組み、お客さまに高品質の製品をお届けしています。また、従業員を対象にした能力開発やさまざまな研修制度を設けるなど、人材育成にも積極的に取り組んでいます。

 

当社グループでは、今後とも各製品へのお客さまからのニーズに精力的かつ丁寧にお応えするとともに、将来の成長に向けた設備投資を引き続き積極的に計画し取り組んでまいります。当期の設備投資額は、グループ全体で前期比約40%増の2,500億円を見込んでおり、セグメント別の内訳は次の通りです。

 

セグメント別設備投資額
セグメント 2019年3月期見込 2018年3月期 増加
塩ビ・化成品事業 890億円 636億円 40
半導体シリコン事業 680億円 515億円 32
シリコーン事業 330億円 291億円 13
電子・機能材料事業 400億円 202億円 2.0
機能性化学品事業 110億円 70億円 57
加工・商事・技術サービス事業 90億円 50億円 80
合計 2,500億円 1,762億円 42

 

私たちが培ってまいりました優れた技術は、当社グループの事業活動の根幹をなしています。安全と品質を第一とした操業と相まって、私たちの確かな技術がお客さまへの安定的な製品の供給を支えています。

 

このような基盤をさらに拡充していくため、当社グループでは研究開発への投資を年々拡大し、当期の研究開発費は517億円(年間売上高の3. 6%)となっています。同期にはおおよそ25,000品目の新製品を発表し、2,182件の特許を取得いたしました。当社グループの売上の30%超は、特許に裏打ちされた製品の売上が占めています。研究者は、お客さまや産業界のニーズや課題の解決に向け、意欲的に取り組んでいます。過去5年間における営業利益を研究開発費で割った当社グループの研究開発投資営業利益率の高さは、同業他社の中でも群を抜いています。

 

さらに、当社グループでは、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」に向けた製品のポートフォリオを構想し、製品開発を進めています。当社グループの製品を提供することがSDGsの達成に貢献し、同時にSDGsによって当社グループの事業機会も拡大するものと考えています。例えば、当社グループのシリコーン製品は、温室効果ガスの削減につながるため、幅広い分野に利用されています。また、電気自動車(EV)用の電池材料の開発も進めています。このような取り組みによって化石燃料の消費量が低減され、その結果、当社グループの事業活動にとって必要な原材料の入手がより容易になり、価格も適正になるものと考えています。これからも当社グループは、あらゆる事業活動の改善と革新を通じて、社会の発展に寄与してまいります。当社グループの製品は、産業界や社会、私たちの生活を支えています。私たちは、製品を通じて、創造的な解決策やアイデアを提供できますよう引き続き力を注いでまいります。

 

当社グループが、これからもお客さま、株主の皆さま、地域社会の皆さまと成果を共にわかちあっていくには、当社グループは継続して成長を遂げていかなければなりません。その実現に向けて、私たちは事業ポートフォリオや活動領域の拡大を図り、さまざまな取り組みを進めています。そうした事業活動を通じて、それぞれのステークホルダーの皆さまへの責任を果たすとともに、よりいっそうご満足いただけるよう努めてまいります。お客さま、株主の皆さま、地域社会の皆さまの、日ごろのご信頼とご理解に感謝申し上げます。また、これからもよりいっそうのご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。

 

代表取締役社長 斉藤恭彦
代表取締役社長 斉藤 恭彦

事業などのリスク

当社グループ(当社、連結子会社および、持分法適用会社)の経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローなどの業績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

当社グループにおいては、これらのリスクの発生を防止、分散、あるいはヘッジすることにより、リスクの軽減を図っております。しかし、予想を超える事態が生じた場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

なお、記載した事項は、2018年3月31日現在において当社グループが判断したものでありますが、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。

 

1. 経済動向および製品市況による影響

当社グループ製品の主要な市場がある国および地域の経済環境の動向は、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、主要製品の中には、世界的な需給環境により大きな価格変動が起きるものもあります。 当社グループは事業の多角化・グローバル化などによってそのリスクをヘッジしておりますが、製品の需要が減少あるいは価格競争が激化した場合、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

2. 為替相場の変動による影響

2018年3月期の当社グループ連結売上高の海外売上高比率は74%となっており、今後も高い水準で推移するものと思われます。在外連結子会社などの財務諸表項目の円換算額は、為替相場に左右され、大幅な変動が生じた場合、当社グループ全体の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、外国通貨建て取引についても、為替予約などによりリスクを軽減させる措置を講じておりますが、同様な可能性があります。

 

3. 自然災害・事故災害の影響

当社グループは、生産活動の中断により生じる損害を最小限に抑えるため、製造設備に対し定期的な防災点検および設備保守、また、安全のための設備投資などを行うとともに生産拠点の複数化に努めております。しかしながら、突発的に発生する災害や天災、不慮の事故などの影響で、製造設備などが損害を被った場合は、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

4. 公的規制

当社グループが事業活動を行っている国および地域では、投資に関する許認可や輸出入規制のほか、商取引、労働、特許、租税、為替などの各種関係法令の適用を受けています。これらの法令の改変は、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

5. 資材等の調達

当社グループの生産活動には、種々の原材料を使用しており、原材料ソースの多様化により安定的な調達に努めておりますが、これらについて供給の逼迫や遅延、また、それに伴う価格上昇などが生じた場合、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

6. 新製品の開発

当社グループの主要販売先の一つであるエレクトロニクス業界は、技術的な進歩が急速であり、当社では常に技術革新に対応できる最先端の材料開発に努めております。しかしながら、当社グループが業界と市場の変化に的確に対応できなかった場合、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

7. 環境問題について

各種の化学物質を取り扱う当社グループは、環境に関する各種法律、規制を遵守するとともに、地球温暖化防止に向けた省エネルギーや環境影響物質の排出抑制に積極的に取り組んでおります。しかしながら、環境に関する規制が予測を超えて厳しくなり、大きな新たな設備投資などの必要が生じた場合、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

8. 製造物責任

当社グループでは、製品の特性に応じた最適な品質の確保に全力を挙げて取り組んでいますが、予期せぬ事情により品質問題が発生した場合、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

IR活動の基本方針

IR活動を通じて、当社の事業と経営を正確にご理解いただくとともに、株主・投資家の皆さまとの対話を重ね、ご意見に耳を傾けて経営に生かしてまいります。

 

情報開示方針

1. 基本方針

当社は、株主・投資家の皆さまに対する適時適切な会社情報の開示が、当社に対する理解の促進と適正な市場評価につながるとの認識のもと、金融商品取引法および当社が上場している証券取引所の定める有価証券上場規程に従い、公平かつ透明性のある情報開示を行います。

 

2. 情報開示方法

有価証券上場規程が定める重要事実に該当する情報は、東京証券取引所の適時開示情報伝達システム(TDnet)、当社ホームページ、および関係する記者クラブでの発表を通じて公開しています。

また上記以外にも、株主・投資家の皆さまの投資判断に実質的な影響を与えると考えられる情報や、当社の理解を深めていただく上で有用と考えられる情報は、本ホームページを通じて公平かつ迅速に開示していきます。

 

3. 将来の業績見通しに関する事項

当社が開示する情報のうち、将来の業績予想などに関する見通しを含むものは、公表時点で入手している情報による判断および仮定に基づいた見通しであり、リスクや不確実性を含んでいます。このため、さまざまな要素により実際の業績などが変動する可能性があることをご承知おき下さい。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、当社および当社グループ会社の事業領域をとりまく経済情勢、市場の動向、為替レートの変動などが含まれます。ただし、業績に影響を与えうる要素はこれらに限定されるものではありません。

 

4. 沈黙期間

当社は、決算情報の漏洩を防ぎ、公平性を確保するために、四半期ごとの決算期日の翌日から決算発表日までを沈黙期間として定めています。この期間は、決算に関するお問い合わせへの回答やコメントは差し控えさせていただきます。ただし、この期間中に有価証券上場規程の開示規則に該当する事実が発生した場合には、適時適切に開示します。