信越化学、球状微粒子タイプ希土類酸化物の量産化に成功 (1998.3.4)
信越化学工業株式会社(本社:東京、社長:金川千尋)は、希土類酸化物を球状微粒子化し、これを量産する。当社独自の技術で、世界で初めて量産化に成功したもの。武生工場(福井県越前市)で月産500sの生産を開始し、3月から本格販売を行う。
粒径は従来品に比べて約1/10のサブミクロン(1ミクロン未満)で、粒の大きさが揃い、分散性が大幅に改善された。今後は需要に応じて生産量を増やし、球状微粒子タイプで年間3〜5億円の売上をめざす。
希土類酸化物は、蛍光灯やブラウン管の蛍光体や、ファインセラミックス(窒化ケイ素、窒化アルミ)用焼結助剤、積層セラミックコンデンサー用添加剤などに広く利用されている。
近年、電子部品の微小化・高特性化が進むなかで、希土類酸化物を材料の微細な部分にまで、均一に分散させる必要性が高まっている。そのため、粒径が小さく、かつ分散性に優れた希土類酸化物が求められている。 従来の微粒子タイプは、大きさ数ミクロンの粒子を機械的粉砕などの方法で粉砕したもので、分散性に劣るなどの欠点があった。球状微粒子タイプは、こうした要求に応えるべく開発されたもの。しかし、実験室レベルで球状微粒子を合成することは可能でも、量産は困難とされていた。
当社では当面、酸化イットリウムをはじめ単一希土類酸化物の球状微粒子化を手がけるが、イットリウム・ユウロピウム共沈品など複合希土類酸化物にも応用が可能である。
当社は1967年から武生工場で希土類の製造を開始し、希土類酸化物をはじめ塩化物や硝酸塩など化合物、メタルなどを幅広く手がけている。また当社は、希土類磁石の大手メーカーでもあり、全種類の希土類磁石(ネオジム系、サマリウム系、セリウム系)を原料の希土類から一貫生産しているのは、世界でも当社のみである。
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